SDヒーローズ(偽) vol.5

フジサカ弁護士Pinky

【「鬼刻」藤坂弁護士】
 フェニックス法律事務所の弁護士。謎のスポンサーから依頼を受け、鬼病について調査している。志郎をスカウトし今回の事件に巻き込んだ。礼儀正しく冷静沈着で真意は見えない。砂川嵐はロマンチストというが、言葉の端々に人間に対する暖かい見方が垣間見える。
 おっさんPinky! 似合わなさすぎ!(爆笑) 志郎をスカウトして結果、優貴と引き合わせることになった…くわーっ、書くことが少ない! 脇役で最初と最後しか出てこないもん…だけど最後で話のまとめ役になってたり結論出したりして(え)なんかいいヒト。カラーイラスト見てると悪人にしか見えないんだけど(笑) 実際、この巻だけじゃいいヒトとも悪いヒトともいいきれなくて。ポジションはいいんだけど。「鬼刻」に出てくる人たちの特徴は悪人が一人もいないってこと。いいヒトはいいヒトだし、悪役も巨悪ではなく、下劣とかそっちのほう。だから全体にソフトに感じるのね。最近あっさり殺しすぎるのが当たり前なマンガとか多いから、かえって貴重デス。ただ動機づけまで弱くなってしまうのでそのヘンはしっかりと説得力を持たせてほしいで〜す。ドロドロすればするほど志郎と優貴の純愛は目立つんだから!
 鬼刻なんか特にそうなんだけど、筋の中核に絡んできてしかも主人公サイドの登場人物が2名(志郎と優貴のW主人公で)。あとは純粋な脇役と犯人…やっぱこのくらいの人数でないとあのページ数ではキツいヨ〜。純粋な脇役と主役級あるいは重要な脇役の分水嶺ってなんだかわかる? モノローグがあるかないかだと思うの。モノローグがあると感情移入しやすいでしょ。ミステリーだと被害者のモノローグが殺される直前に入って効果的な場合もあるよね。
 まだひっぱっるけど「ブルー・ハイドレード」の残念な点は、準主役的な立ち位置の子たちが多かったこと、それぞれにモノローグがあったんでジル・ソリカ・トパーズと横並びになっちゃって誰に感情移入すればいーかわかりづらかったことだと思うのね。ホント残念。それがきちんと整理されてたらこの話、もっと面白くなったと思う。
青の6号」とは比べなかったけど、反乱・逆襲・逆転て流れは「タイタニア」1巻を思い出したよ。田中芳樹の書く話はベタだとか王道とか定型的とかいわれるけど、あのヒトは主役を好かれるように書くのがホントうまいと思うの。きちんと主役を立たせた主役のための話ね。ブルーを読んでから丸2日経った今、記憶に鮮明なのはやっぱりコールズ姉弟。メンバーの中ではこの二人は二人でいれば全然国家とかどーでもいい感じなのがステキ(笑)。それ以外のメンバーにこの大人加減を見習ってほしいものです。